KYOBO Bookstoreは1980年に設立された韓国を代表する書店で、実店舗だけでなく、オンラインからでも本、CDアルバム、DVDなど多様なコンテンツと商品を提供する総合ショッピングモールです。KYOBO Bookstoreはオンラインでも大成功を収め、韓国内外のユーザーを対象に便利なショッピング体験を提供しています。

オンラインでの成長と急速に変化する市場環境の中で、現状よりも安定したIT運用が必須な状況でした。特に、新しいデータベースシステムの性能管理が喫緊の課題であり、クラウド環境への移行過程で直面した様々な技術的課題の解決が必要でした。

KYOBO BookstoreのIT運用チームは、このような問題を解決するために様々なモニタリングソリューションを検討し、最終的にWhaTapを選択しました。WhaTapはデータベース性能モニタリングの実現、クラウド環境移行後のサービス安定化、導入時間の短縮などKYOBO Bookstoreが重要視するポイントを満たす最適のソリューションでした。WhaTapを導入することになった背景から導入効果まで、今回の事例を通じて詳しく紹介します。

事例のPDF版のダウンロード →

‍

導入背景：新しいデータベースへの転換とクラウド移行

‍KYOBO Bookstoreは、既存のSAP AES(旧Sybase DB)からEDB（PostgreSQL）にデータベースを切り替えながら、新しい環境で発生しうる性能低下および障害発生の可能性を管理できるモニタリングツールが必要でした。特に、EDBはオープンソースPostgreSQLの機能を拡張し、エンタープライズ環境に最適化された高度な機能と高い安定性を提供しますが、大規模なトランザクション処理と複雑なクエリ実行過程で性能低下が発生する可能性もあります。

また、KYOBO BookstoreはAWSのクラウド環境への段階的な移行計画を推進していました。これに伴い、クラウドと既存のレガシーシステムを一元化して監視できる機能と共に、迅速な導入と機能検証ができる導入方法も必須の要件でした。これらの要件を満たすことで、サービスの安定性を高め、効率的な運用環境を構築しようとしました。

‍

WhaTapを選択した理由：技術要件を満たしたWhaTap

新しいデータベースへの転換とクラウド環境への漸進的な移行を推進していたKYOBO Bookstoreは、大規模なデータベース運用に欠かせない性能モニタリングと、障害予防が同時に実現できるモニタリングソリューションを必要としました。複数のソリューションを検討した末、WhaTapを選択しました。

WhaTapは、データベース性能モニタリング、オンプレのレガシとクラウド環境の統合管理、迅速な導入という要件を満たしました。更にはIT統合モニタリングという本来の機能を通じてデータベース運用環境をより安定的、かつ効率的に運用できるようサポートしました。

‍

1. 新しいDB環境の性能モニタリング：ボトルネック箇所の検知と安定性の確保

EDB（PostgreSQL）への転換後、KYOBO Bookstoreが直面した最も重要な課題は、データベース性能の安定性確保でした。転換過程におけるトランザクション処理の遅延、SQL実行時のボトルネック現象など、性能低下の問題が発生したからです。

WhaTapでは、リアルタイムセッションモニタリングと言う機能を通じて、アクティブセッションで実行中のSQLクエリの性能問題が検知できます。運用チームは問題発生個所を迅速に確認し、性能改善措置を適用、リアルタイムでのフィードバックを通じて効果を検証することができました。これにより、データベースの切り替え過程で発生する性能低下を、運用を中断することなく最小限に抑えることができました。

また、WhaTapの待機イベントモニタリングと言う機能は、SQL処理遅延の根本的な原因を分析するのに役たちました。PostgreSQL環境で大規模なトランザクション処理時に発生しうるI/Oボトルネック、ロック競合、ネットワーク遅延などの問題をリアルタイムで識別し、安定した性能維持をサポートします。

‍

2.クラウドとレガシーシステムの統合モニタリング：ハイブリッド環境の最適化

クラウド移行過程においてKYOBO BookstoreはAWSと既存のレガシーシステムを統合してモニタリングできる機能を必要としました。WhaTapはクラウドとオンプレミス環境を１つの画面で統合モニタリングできるようにし、AWSへ移行する前の過程でも運用上の問題なくシステムの状態を管理できるようにしました。

特に、WhaTapはクラウドのコストが軽減できるよう収集サーバーの場所設定が可能で、クラウドへの移行を段階的に進めるKYOBO Bookstoreの戦略とも一致しました。これにより、追加のコスト発生を押さえながら、クラウド環境でも安定したモニタリングが可能になりました。

‍

3.迅速な導入と検証：SaaS型ならではの柔軟な導入方式

WhaTapはSaaS型として提供され、簡単な導入と迅速な機能検証が可能でした。その後、KYOBO Bookstoreからの機能改善要望にも柔軟に対応し、安定的で拡張性のある運用体系を構築できるようにサポートしました。

‍

KYOBO Bookstoreの選択を後押ししたWhaTapの差別化ポイント

WhaTapはKYOBO Bookstoreの要件を満たす機能の他にも、データベース運用の安定性を高めるための様々な機能を提供しています。

• リソースモニタリング：WhaTapはDBサーバーのCPU、メモリ、ディスクI/Oなど主要サーバーリソースをリアルタイムでモニタリングします。サーバーリソースの過度な使用は性能低下の主な原因の一つで、これを事前に把握し、リアルタイムアラート機能を通じて対応できるようにしました。
• バキュームモニタリング：PostgreSQLベースのシステムでは、トランザクションIDの枯渇によるデータベース障害を防止するために、バキュームプロセス（Vacuum Process）が不可欠です。WhaTapは、PostgreSQLのバキューム作業がモニタリングでき、トランザクションIDの過剰な消耗の有無をリアルタイムで確認、障害発生を事前に遮断しました。
• マルチインスタンスモニタリング：KYOBO BookstoreのデータベースはOne Master – Multi Replica構造で構成されており、複製遅延や複製失敗はサービス中断の原因の一つでした。WhaTapは複製状態が持続的にモニタリングでき、問題発生時にアラートを通じて即時対応を可能にしました。
• EDB、PostgreSQL固有機能対応：pg_stat_statementsのようなPostgreSQLの拡張機能（extension）を活用した原因分析で、SQLクエリ性能問題をより精密に分析して最適化することができました。
• 各種データベースモニタリング：KYOBO Bookstoreは、PostgreSQL、MySQL、SQL Server、Oracleなど様々なデータベースを運用しており、それぞれ異なるDB環境を統合的にモニタリングできる機能が必要でした。WhaTapは、一つのダッシュボードでこれらの異なるデータベースを統合してモニタリングでき、運用効率を大幅に向させました。

‍

導入効果：DB運用の効率化及びサービス安定化の実現

WhaTap導入後、KYOBO BookstoreはEDB（PostgreSQL）を含むデータベース運用の効率化を大幅に向上させることができました。現在はEDBだけでなくMySQL、SQL Server、Oracleなど様々なデータベースにモニタリング対象を拡張し、一元化して統合的に管理しています。

特に、WhaTapのFlexボード機能を通じてアプリケーション性能モニタリング(APM)と、異なるデータベースを一つのダッシュボードでモニタリングできるようになり、運用効率性と管理利便性が大きく向上しました。

‍

結論：WhaTap、それはDB運用の新しい可能性のための最適な選択

KYOBO Bookstoreは、WhaTap DBモニタリングを導入することで、PostgreSQLのEDBを含む様々なデータベース環境で安定した運用と効率的な管理を実現しました。リアルタイムモニタリング、クラウドとオンプレミスの統合管理、迅速で柔軟な導入は、KYOBO Bookstoreの次世代システムへの転換とクラウド移行戦略を強力に支えています。

直面している課題が、大規模なトランザクション処理、異なるデータベース向けの統合モニタリング、性能の最適化であれば、WhaTap DB MonitoringとApplication Monitoringを活用することで安定性と効率性を同時に確保することができます。WhaTapを使用することで、データベース運用の新しい可能性を経験することが可能になります。

事例のPDF版のダウンロード →