
クラウド化やマイクロサービス化(MSA)が進む中、多くの企業で「システムは動いているのに遅い」「障害は発生しているが原因がわからない」という課題が深刻化しています。
特に近年は、アプリケーション、データベース、コンテナ、クラウドサービス、外部APIなど、多数のシステムが複雑に連携してサービスを提供しているため、障害や性能劣化が発生した際に原因を特定するまでの時間が長期化するケースが増えています。実際、システム遅延や性能低下がビジネスに与える悪影響は決して小さくありません。
こうした問題に対して、多くの企業では従来の監視ツールやログ分析ツールを導入しています。しかし、それでも「原因調査に数時間から数日を要する」という現場の状況はなかなか改善されません。
💡 【結論】システム遅延の原因特定が遅れる3つの理由
これらの課題を根本から解決するために注目されているのが、従来の監視を超えた「オブザーバビリティ(Observability:可観測性)」と呼ばれるアプローチです。
本記事では、ITビジネスセミナーの企画・運営を行うマジセミ株式会社にて開催された、ワタップ・ジャパン株式会社のウェビナー「WhaTap APMの実践ガイド」の内容をベースに記事化しました。なぜ障害調査が長期化するのかという「現場の壁」を紐解き、AIを活用した「実行中ドリルダウン」による新しい障害対応手法について詳しく解説します。
監視ツールを導入しているにもかかわらず、「肝心の原因がわからない」と頭を抱える現場は少なくありません。アラートは飛び、CPUやメモリも正常。それなのに原因特定に数日を要してしまう背景には、現代のシステムが抱える「3つの壁」があります。
Web、アプリケーション、DB、外部APIなどが複雑に連鎖する現代のシステムでは、インフラ中心の監視だけでは「どこがボトルネックなのか?」を一目で切り分けられません。内部がブラックボックス化し、サービス全体のリクエストの流れが見えなくなっています。
障害後にログを集めて調べる「事後分析」では、散発的なエラーや一時的な性能低下が発生した際、当時の瞬間的な情報が残っていないケースが多々あります。「再現するのを待つしかない」という運用では、対応は常に後手に回ります。
「障害が起きたらまず〇〇さんを呼ぶ」という運用は、その担当者の不在時に対応が完全ストップする経営リスクそのものです。ベテランの勘や暗黙知に頼る調査には限界があります。
📌 ウェビナー動画では… アーカイブ動画内では、多くの企業が陥っているこの「3つの壁」のリアルな実態について、さらに深く掘り下げて解説しています。
では、なぜ既存のツールを組み合わせても調査は長期化するのでしょうか?原因はツールで得られる情報と、現場が本当に知りたい情報との間の「ギャップ」にあります。
従来のサーバー・ネットワーク死活監視だけでは、アプリ内部やDBクエリの挙動まで追えません。四国新聞社様でも、アクセス急増時の遅延箇所をインフラ監視だけで特定することに限界を感じていました。
膨大な分散ログから手作業で関連データを抽出し、相関関係を調べる運用は膨大な時間を浪費します。ネクスティエレクトロニクス様でも、ログ調査のスピードと品質がエンジニアの経験に依存してしまうことが大きな課題でした。
サーバー監視、ログ管理、クラウド監視が別ツールだと、障害時に複数の画面を往復してデータを突き合わせる必要があり、初動が大幅に遅れます。
「じゃあ、一体どうすればこの泥沼の調査から抜け出せるのか?」
その明確な答えとなるのが、ウェビナー後半で披露されたWhaTap APMによるAIを活用した「実行中ドリルダウン」の実際のデモです。
「わずか数クリックで数万行のログからエラーの真因をAIが図解する瞬間」や「本番環境にまったく負荷をかけずにトランザクションを可視化する驚きの軽さ」は、ぜひ実際の動画でその目で確かめてみてください。
ここからは、ウェビナーで明かされた「事後分析の限界」を打破する仕組みである「実行中ドリルダウン」について解説します。
実行中ドリルダウンとは、今まさに実行されている処理(トランザクション)をリアルタイムで可視化し、システム全体の見取り図からコード(メソッド)やSQLのレベルまでその場で垂直に追跡・深掘りしていく分析手法のことです。
「遅れたログ」を後から探すのではなく、現在進行形でシステム内部を流れるユーザーリクエストを常時記録しているため、どのURLが呼び出され、どのメソッドやSQL、外部APIで何ミリ秒消費されているのかを「その場」で直接確認できます。

WhaTap APMは、アプリケーションからデータベース、サーバー、ブラウザ(ユーザー体験)までを単一画面で一元的に可視化する、AI-Nativeなオブザーバビリティプラットフォームです。現場の「見えない・属人化・高コスト」を解決するために、以下の4つのコアバリューを提供します。
WhaTap APMを用いて複雑なシステム障害を数クリックで即時解決する、代表的な3つのトラブルシュート運用の概要をご紹介します。
アクセス集中時に発生する原因不明の遅延に対し、Active Transaction機能を用いてリアルタイムに実行中の処理を追跡。DB接続や外部API、特定のSQLなど、どこで何ミリ秒消費されているかをコードレベルで瞬時に特定します。
1時間に数回など不規則に発生する再現の難しいエラーに対し、Active Stackが10秒周期でスタックトレースを自動取得。内蔵されたActive Stack AIがボトルネックをピンポイントで抽出し、再現待ちの時間をゼロにします。
CPUやメモリに余裕があるにもかかわらずシステムが無応答になるハングアップ状態に対し、Thread Dump AIが1-Clickでスレッドダンプを取得・図解分析。複雑なロック競合の箇所を即座に特定し、被害を最小限に抑えた外科的な復旧を支援します。
※各シナリオの画面詳細や具体的な操作フローについては、別記事にて詳しく解説しています。
システム監視の手法を検討する際、従来型の監視や他社APM製品と比較して、WhaTapには運用面・コスト面で明確なアドバンテージがあります。

WhaTap APMは、公共、金融、エンタープライズからスタートアップまで、世界1,200社以上に導入され、高い安定性と技術力が実証されています。
WhaTapへの移行により、アプリケーションの処理やデータベースの挙動、ユーザーが体感しているブラウザ上の表示速度(UX)までを一元的に可視化。問題が顕在化する前に兆候を捉えて先回りして対応する「プロアクティブな運用体制」を構築されています。
世界10カ国20拠点を支える基幹の受発注管理システムに導入。障害発生時のボトルネック箇所をワンクリックで特定できるようになり、ベンダーへの情報共有やレポート作成工数が劇的に削減され、大幅なMTTR短縮を両立されています。
Q1. APMと従来の監視ツールは何が違うのでしょうか? 従来の監視ツールは、CPUやメモリ使用率など「インフラの健康状態」の監視を目的としています。一方、APMはアプリケーションの処理時間やSQLの実行状況を可視化し、「なぜ遅いのか」「どこでエラーが出たのか」というシステム内部の因果関係を分析できる点が異なります。
Q2. オブザーバビリティと監視(Monitoring)の違いは何ですか? 監視の目的は、異常の「検知と通知」です。一方、オブザーバビリティ(可観測性)の目的は、異常の「原因の理解」です。現代の複雑なシステムでは、通知だけでは原因が分からないため、オブザーバビリティの考え方が不可欠になっています。
Q3. 本当に障害対応の属人化を解消できますか? 解消できます。WhaTapではActive TransactionやActive Stack AIなどの視覚的なツールとAIの自動分析によって、誰でも同じ実データをもとに原因を特定しやすくなるため、チーム全体の調査品質が均一化されます。
Q4. 本番環境への負荷(オーバーヘッド)が心配です。 WhaTapは本番環境での常時運用を大前提に開発された、極めて軽量なエージェント構造を採用しています。詳細な分析を行ってもシステム性能への影響を最小限に抑える設計となっていますが、実際の環境での挙動を確認いただくために無料トライアルでの検証を推奨しています。
Q5. クラウドやコンテナ環境でも利用できますか? はい、対応しています。AWS、Azure、Google Cloudなどの主要クラウドはもちろん、KubernetesやDockerなどのコンテナ環境、オンプレミスが混在する複雑なハイブリッド構成でも一元的に統合監視が可能です。
Q6. 小規模なシステムや社内システムでも導入効果はありますか? 十分にあります。「障害調査の負担を減らしたい」「特定の担当者への依存をなくしたい」という課題はシステムの規模に関係ありません。ECサイトや社内業務システムでも広く導入効果を発揮します。
Q7. 内蔵されているAI機能は具体的に何を支援してくれますか? AIは、膨大なデータの中から人間が手作業で見つけるのが難しい「障害の真因の候補」を自動で要約・抽出してくれます。スタック解析やロック競合の図解などで威力を発揮し、エンジニアの判断スピードを劇的に高めます。
Q8. 既存のツール(DatadogやNew Relicなど)からの乗り換えは可能ですか? 可能です。WhaTapは必要な監視対象(エージェント)を絞って導入できるシンプルな設計のため、既存ツールを段階的にリプレイスしていくアプローチや、コストがかさむ部分だけをWhaTapへ切り替えるといった柔軟な運用が可能です。
Q9. 料金体系はどのようになっていますか? データ量やアカウント数(ユーザー数)の増加によって料金が膨らむ他社製品とは異なり、WhaTapは監視対象のエージェント数に応じた非常にシンプルで透明性の高い料金体系を採用しています。アカウント数は無制限で全社展開が可能です。
Q10. 無料トライアルはありますか?また日本語のサポートは受けられますか? はい、通常15日間の無料トライアルを提供しており、自社環境での可視化やシステム負荷の低減を実際にお試しいただけます。また、国内の専任エンジニアによる手厚い日本語サポート体制を完備しています。
AIの活用で障害対応を次世代へ:複雑な遅延原因もAI支援で即座に特定
システムの複雑化が進む現代、従来の監視(インフラ死活チェックとログ確認)だけでは、迅速な障害対応やMTTRの短縮には明確な限界が来ています。
「原因特定に何時間もかかる」「エンジニアの勘に依存している」といった痛みを解消するためには、単に監視項目を増やすのではなく、システム内部で今何が起きているのかを誰もが即座に理解できる「オブザーバビリティ」の仕組みが必要です。
WhaTap APMは、軽量な常時記録に加えてAIを活用した強力な分析支援により、システム障害のトラブルシューティングを自動化・効率化します。これまでは熟練エンジニアの「勘と経験」に頼るしかなかった複雑なボトルネック調査も、AIのサポートによって「誰でも数分で原因を特定できる次世代の運用」へと導きます。
🎥 実際のデモ画面や詳細な解説を動画で確認したい方へ WhaTapによる実際の操作デモ動画は、こちらのウェビナー動画アーカイブ(YouTubeリンク)からいつでもご視聴いただけます。
➡️ ウェビナー動画アーカイブを見る
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